現在の状態から未来を予測しています
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現在の状態から未来を予測しています


人間のカラダはその時点「今」だけで作り上げられるわけではなく、過去の様々な影響の上で「今」の状態ができています。まぁ当然と言えば当然ですよね。


昨日会った友人が今日になって明らかにムキムキになっている、なんてことはあり得ません。筋肉量の多い方、ボディビルダーのような身体になるためにはそれ相応の時間・トレーニング・栄養などに注力する必要がある。「今」は過去から継続してきた生活の結果です。


見た目の話をすると過去の積み重ねや習慣が「今」のカラダを作る。というのがわかりやすい。しかし、『痛み』『不調』に関してはやや盲目的になりがち。


今、腰が痛い。今、下痢気味だ。今、頭痛がする。


これらのような症状に対して「そういえば昨日力仕事をしたからかな」とか「仕事が忙しくてずっとデスクワークをしていた」など数日〜数週間程度の過去の影響を思い返すことはできます。しかし、施術前のカウンセリングではそれよりももっと前、それこそ幼児期にもさかのぼって確認します。


例えば右の腰の痛み。最近1週間ほど前から気になっているという症状。


よくあるパターン。


 

①10年前にぎっくり腰をした。今は改善している。

→ぎっくり腰をした時点で大腰筋の過緊張がある。それに伴う硬結(コリ)が残存している可能性が高い。硬結が残っていると筋力低下を起こすので右の大腰筋が上手く使えていない可能性を示唆。


②学生時代に椎間板ヘルニアを起こした。

→ヘルニアが起きる時点で大腰筋がガチガチであったはず。加えて股関節の機能不全(つまり、股関節の動きが固い)が併発していることが大半なので、左右どちらかの股関節の可動域制限があることを示唆。


③小学生の時に足首を骨折した。ギプス固定をして治癒した。

→固定し、松葉杖をついている時期は怪我をした足に体重が乗せされないので一時的に筋肉萎縮します。骨は治るが固定に伴う筋膜の硬さが残存することでその延長線上にある腰部の筋膜が硬くなる。そのため、子ども時代の下半身のケガは大人になった時の腰痛や不調の原因となる。

 

よくあるパターンを簡単に書きましたが、これらが組み合わさることもあるし、追加で交通事故やらが入ってくることもある。


そして現在の生活習慣からもかなり影響がある。過剰な糖質摂取による血糖値の乱れや家庭・仕事でのストレスによるコルチゾール(抗ストレスホルモン)の過剰分泌、それによる副腎疲労。単純な運動不足など。


たった1つの症状でも掘り下げるとあらゆる問題を孕んでいることが大半です。


ここまで過去を掘り下げて、現在の状態を知ると大体その方の未来の健康状態が予測できます。


途中の例の右の腰の痛みの場合、右大腰筋の硬さは肝臓の問題につながります。(詳しくは割愛しますが、物理的な位置と神経走行がポイント)右肩の五十肩のリスクも上がります。

大腰筋が硬いと腰椎も圧迫されるような形になるので脊柱管狭窄症のリスクも上がりますね。


などと想像がつきます。


筋肉とか関節など運動器はもちろんですが脳神経やら腸内環境、栄養、東洋医学などなど色々と知るようになると人の見え方・捉え方が変わってきた気がします。


どちらにせよ当院を頼ってくれるクライアントが健康と豊かさを享受できる生活を営んでもらえればこれ幸い。

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