自由と習慣のあいだから人を見る
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自由と習慣のあいだから人を見る


当院においてはしばらくの間施術中、山本→マスク着用(クライアントの許可があれば外す)、クライアント→不着用(しかし付けてもらっても良い)の方針です。


理由については以下のブログをご覧ください。



 

時事ネタで文章を書くのは気が進みませんがものすごく気になったのと1つの気づきになれば良いな、と思ったので書きます。ただの時事ネタなんて一時的なPB数アップしか得られれない、時間を消費するだけのものなんで興味もないんですが。

 

3/13からマスク着用について国(厚生労働省)の方針が以下のようになりました。


令和5年3月13日以降、マスクの着用は、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となりました。本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、ご配慮をお願いします。


まあ、わかりづらいというか責任を負いたくない感がビンビン伝わる文章です。実に日本的です。

「個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本」


これってつまり「自由」ってことですよね。コロナ禍に入る3年ほど前もマスク着用に関してはこの「自由」だったわけです。自由を自由と意識的に捉えていたわけではないと思いますが。

その時、ほとんどの人はこの時期にマスクを着用していませんでした。つけている人の大半は飛沫感染のリスクよりも花粉症の症状緩和と他者への気遣い。


で、この3年前と同様な状態に(うわべだけ)なったわけですが朝の散歩をすると特に変わっていない。そもそも通勤通学時間帯でも人の少ない高尾なのですが99%の方はマスクをしっかり着用している。もちろんそれも自由です。


しかし、その方達も感覚的・理論的に「マスクしなくてもいいんじゃない?」とわかっているはず。すでに飲み会とか行ってますよね?


頭とカラダの理解(=マスクしてもしなくても健康にあまり関わりがないこと)と行動(=マスクを着用すること)が一致していない状態です。これがなぜ起きるか?

 

理由①:習慣


3年ほど一心同体と化したマスク。それをつけるのが当たり前になっているということ。

朝起きたら顔を洗い、歯を磨く、靴を履く時には靴下を履くくらいの無意識下の行動、すなわち習慣化しているということです。


ちなみに慣習ではなく、習慣と書いたのは


・慣習→⑴社会や集団の中で受け継がれてきた生活上の行動様式

・習慣→⑴社会や集団の中で受け継がれてきた生活上の行動様式+(2)個人が後天的に身に付けた行動様式


だからです。まあ、理由②も含めると限りなく慣習に近づくんですが。


理由②:社会的圧力(空気)


「別にマスク外すことに反対してませんよ」と口では言われていても目の前の100人が100人、マスク着用している状態で自分だけ外すことができるのはなかなかできない。

着用は自由と国も認めているし、理屈も割とはっきりしている。しかしそれを行動に移せるか否かは別問題。


見えない圧力があるわけです。「空気」です。

この空気を破れる方って意外といないんです。空気を破ってトラブルになるよりかは空気に流される方がはるかに精神的に楽なんですよ。医学的に見るとその心の奥ではジレンマ・葛藤を起こしていてストレスホルモンであるコルチゾールが密かに分泌されているんだろうなー、大変だなー、と思っています。

押すなよ、押すなよ、と言われても押す空気もあれば、外してもいいよ、と言われても外せない空気もあるわけです。澱み切った空気が。


理由③:人体はブラックボックス


健康ほどわからないものはありません。人によっては健康を促進するものもあれば悪化させるのもある。遺伝子検査などでかなり詳細がわかってきたとは言っても日々の一挙手一投足に対して完璧に白黒はっきりさせることはできません。状況によりけり、ケースバイケースの繰り返し。


故に「マスク着用による自他への影響」が不明瞭。基礎疾患のある方でも口呼吸なのか鼻呼吸なのかはたまた前日にニンニクを食べたかどうかでも影響は変わります。


1+1=2、のように誰がどうやっても同じ答えにならない、つまり絶対的な確信が得られないからこそ②の空気が成り立っちゃうんですね。空気の力は正論をも打破する。空気砲。


こんな理由しばらくは何も変わらないんだろうなーと思ってます。梅雨になれば勝手に外すようになると思いますよ。蒸し暑いという不快感が勝るんで。

 

この機会に「人」を見てみよう


正直めんどくさい世の中なんですが、これをうまく活用してみます。


昨日から国の方針に合わせて病院施設や明らかに虚弱な方の前以外、例えば屋外や非密集地などで即座にマスクを外した方。今後、こういう方とお付き合いされると良いかと思います。


こういった方は


・適度な社会性(国の方針や病気の方にも気を遣えるなど)を有している

・正しい健康についての情報を適度に収集している

・それを自信を持って行動として表している


とも言えるので総じて人間的に尊敬できる方が多い。


俺はマスクなんてつけねぇ!みたいにオラオラしているわけでもなく、なぜマスクを着用する・しないのかを冷静に判断でできる方。そういった方の方が自分の行動に責任を無意識的に持っているので何かトラブルになっても信頼できる可能性が高まります。

無駄なこと(習慣)は無駄とわかり自由であればやめることができる。メリハリのある行動はとても大事です。


すごく嫌味な言い方ですが「マスク着用の有無(自由と習慣)で本性を透かし見る」ように活用すると面白いですよ。(すごい嫌なやつ)


人間関係の整理に良いじゃないですかね。

めんどくさいことでも楽しく健康に生きられるように目線を変えて見ると良いですね。

他人は他人。自分は自分。

そこをお忘れなく。

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